原田真二がデビューした時、自分は小学生で、ザ・ベストテンとか見て喜んでいた頃です。
家庭用ビデオなんて持ってないですから、ちゃんと時刻通りにお風呂も済ませて番組の開始を待ったもんです。
「てぃーんず・ぶるーす」、「キャンディ」、「シャドーボクサー」、「タイム・トラベル」と立て続けに毎月の様に新曲を出し、ランクインする姿を見ていました。
フォーライフレコードにデモテープを送って、吉田拓郎に見出され、という登場になっています。
フォーライフと言えば、吉田拓郎に井上陽水など、当時はフォーク路線で、アコースティックなレーベルだったと思います。
それからしばらくは第一線を退き、「雨のハイウェイ」で多少再び露出して、「愛して、かんからりん。」を経て、この「Modern Vision」となります。
けど、このあたりは知らない人の方が多いと思います。
一時期、松田聖子が彼のファンだったということで、彼女のプロデュースを手がけた時期もありましたが、そこまでの成果や認知度というわけにはいかなかったようです。
さて、多分この人は、「Modern Vision」のような曲をやりたかったんではないかと思っています。
ちょうどこの頃、彼がバンドとともに地元の医科大学の学園祭にやってきてライブをやりました。
私はこの「Modern Vision」を見たくって、一人で出掛けて行きました。
格好良かったです。
ムスタングというやや小ぶりなエレキギターを引っさげ、デビュー当時の曲も交えて素晴らしいライブでした。
まあ、もっと注目されたり、もっと売れて良さそうな曲だと思うのですが、世の中はCMとかドラマとかのタイアップでの露出を重要視するような傾向に振れ、才能とかやりたいこととかの価値が軽んじられた時代だったなのかもしれませんね。
なおこの曲を収めた同名タイトルのアルバムを出すのですが、アレンジが違う同曲が4曲も入っていて、「それはやり過ぎだろう!」と思ったりして、けどそこまでしてやりたい音楽の姿だったんだなとも言えそうです。
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